転職活動をする際に重宝する転職エージェントですが、対応してもらうキャリアコンサルタントの考え方やこちらの接し方によって転職活動の成否が大きく変わってきます。
私は、3回の転職ですべて転職エージェントを活用してきました。
この経験から考える転職エージェントの活用方法について解説します。
なお、転職エージェントの役割、どこの転職エージェントを選ぶべきかについてはこちらをご参照ください。
結論
原則は下記の通りです。
- 転職エージェントやキャリアコンサルタント(担当者)の得意領域・得意な企業をしっかりと把握する
- キャリアコンサルタントの動きを進捗管理する
- (最悪の場合)どうしても動きが悪ければ転職エージェントの切り替えもしくは担当変更をお願いする
順番に解説します。
転職エージェントや担当者の得意領域・得意な企業をしっかりと把握する
転職エージェントごとに得意な業種・職歴があります。
それは、「転職エージェントとして〇〇業界に特化している」と銘打っている場合もありますし、転職エージェント内で業界別に担当者を分けている場合もあります。
自分が行きたい業界に対する知見がある転職エージェントを選定しましょう。
業界別に担当者を分けているかは重要な要素ではなく、まずは会社として知見を持っている転職エージェントを選ぶ必要があります。
また、転職エージェントのキャリアコンサルタントごとに得意な企業があります。
たとえば、
僕はZ社の採用担当者と月に1回は会食に行くくらい親密なので、先方が求める人材像はよく分かっています。
Y社ですか?Z社みたいに頻度高くはないですが、しっかりとニーズは把握できていますよ。
私はY社の採用担当者と月に1回は会食に行くくらい親密なので、先方が求める人材像はよく分かっています。
Z社ですか?Y社みたいに頻度高くはないですが、しっかりとニーズは把握できていますよ。
仮に上記ケースで、Y社にもZ社にも応募する場合には、Y社には転職エージェントBから応募、Z社には転職エージェントAから応募した方が、面接対策がしっかりできますし面接後のフォローも手厚くしていただけます。
キャリアコンサルタントの動きを進捗管理する
希望の転職時期を最初の面談でキャリアコンサルタントに伝えて、後述する各工程ごとにざっくりとスケジュール感をキャリアコンサルタントと合意します。
履歴書・職務経歴書・面接のFAQ作成
自分とキャリアコンサルタントの双方に一番工数がかかる作業だと思います。
自分の構成力や文章力と相談してほしいのですが、初めての場合は5回くらいは往復しないと提出できる品質にならないような印象があります。
キャリアコンサルタントがフィードバックする時間もしっかりと見積もったうえで、質とスピードを意識して対応しましょう。
また、下記をキャリアコンサルタントにインプットできると手厚くフォローしてもらいやすくなります。
- やり取りを通してキャリアコンサルタントに自信を有能と思わせる(選考に受かりやすい人だと思わせる)
- フィードバックに対して一生懸命応えようとする姿勢を見せる(この人の転職は成功させたいと思わせる)
①は慣れの問題でもあるので初心者にはやや難しい気がしますが、②は誰にでもできることだと思います。
この姿勢ができていないといくらキャリアコンサルタントを替えても、同じような結果になってしまいます。
この後出てくる担当変更を申し出る前に、②が出てきているか振り返ってみてください。
なお、職務経歴書などの書類作成とFAQを同時に行うのは、両者が密接に関係しているからです。
職務経歴書の内容をベースに面接で深掘るのがオーソドックスな流れとなりますので、しっかりと連動させて準備する必要があります。
応募した企業の選考進捗確認
多くの企業は書類選考→面接複数回→内定と進みますので、その前提で考えていきます。
書類選考から面接に進むかどうか、企業にもよりますがおおよそ1週間以内に90%くらいは判明しています。
応募する企業が多い場合など、確認が漏れるケースも出てくるのでしっかりとこちらで進捗を確認していきます。
ちなみに、書類選考を開始していくと応募総数にもよりますが、キャリアコンサルタントとは最低でも3日に1回は何かしらの連絡を取り合っているイメージです。
少なくとも1週間以上キャリアコンサルタントと連絡を取っていない状態があれば、様子がおかしいと思って進捗を確認するようにしましょう。
面接に進んだ企業ごとにキャリアコンサルタントから勘所と対策を聴取
ここが一番大切な工程です。
どこまで細かくやるかは、志望度や繁忙度によりますが基本はやった方が良いです。
「この企業はこういう人を求めているからこういう風に話してください」というアドバイスを受け、「そしたらこの話はした/しない方が良いですね」といった意見を述べてフィードバックをもらってください。
応募する前に、応募企業に強いキャリアコンサルタントだと見極めることができていたら具体的で充実したやり取りになると思います。
ちなみに、本当に応募企業に入り込めているキャリアコンサルタントだったら面接官の人となりまで教えてもらえることもあります。
面接後のフォローを依頼
面接を受けた後に、できるだけ速やかにキャリアコンサルタントに感想や感触(うまくいったか)を報告してください。
うまく話せなかった場合は、「緊張していたようで、面接では○○と話していましたが△△という趣旨だったので伝わったか不安なようです」といったフォローをしてもらえる場合があります。
ここでも、応募する前に応募企業に強いキャリアコンサルタントだったかが重要になります。
転職エージェントの切り替え、もしくはキャリアコンサルタントの担当変更をお願いする
誠心誠意対応しているつもりでもキャリアコンサルタントの動きが悪い、改善を促しても改善されない。
このような場合は、転職エージェントの切り替え、もしくは担当変更を依頼することを検討します。
ただ、結果的にキャリアコンサルタントにこちらを向いてもらえなかっただけという可能性もあります。
キャリアコンサルタントも一度に何十人もの相談者を相手にしています。
「この候補者は転職に対する熱量もそんなに高くないし、フィードバックしても真剣に向き合ってくれないな」
こう思われてしまったら、そのキャリアコンサルタントの中での自身の優先順位は著しく下がります。こちらの取り組み姿勢に原因があった場合は、キャリアコンサルタントを替えたところで同じことが起こってしまいます。担当変更などをお願いする前に、一度立ち止まってこれまでの取り組みを振り返ってみてください。
まとめ
これまでの内容をまとめると下記の通りです。
- 自分の行きたい企業に精通したキャリアコンサルタントを選ぶ
- キャリアコンサルタントにしっかりと動いてもらうために進捗管理をする
- やりとりを通してキャリアコンサルタントからの信頼を得る
- 面接前後は特に密に連絡を取る
本記事をきっかけに転職活動が好転した方が出てくれば嬉しいです。